検査済証の無い建物のガイドライン調査活用術 -ガイドライン調査→設計→施工、全てを一任。 T&D工務店

検査済証の無い建物のガイドライン調査を活用した改修工事

検査済証がないことで工事を断られたことはありませんか?
検査済証がもしなかったら、用途変更や増改築、エレベーターの設置はできないのでしょうか。実は方法があります。
弊社T&D工務店のガイドライン調査を使用した施工事例と共にご紹介していきたいと思います。この記事では、検査済証が存在するかを調べる方法と、検査済証がない物件はどのように増改築や用途変更、エレベーターの新設をすればいいのかをご説明します。

検査済証って何?

検査済証とは

増改築や用途変更の際に重要な「検査済証」ですが、新しく建物を建てる際、工事が完了した時に、完了検査というものを受けます。これは今ですと、民間の指定検査機関が主に行っています。この完了検査を通過すると、検査機関から検査済証が発効されます。ちゃんと図面通りに作られていて、建築法に違反してないという証明書のようなのものです。


確認済証と検査済証の違い

建物を建てる際には、設計が終了した段階で建築確認申請をします。建築確認申請が承認されるともらえるのが
「確認済証」です。しかし確認済証があるだけではその建物が適法であることの証明にはなりません。その建物が適法であると証明するためには、完了検査をして「検査済証」を取得する事が必要になります。

ざっくり言いますと、確認済証は工事を着工するために必要な証

検査済証は完了検査をクリアし適法が証明された証になります。

せっかく確認申請の上、確認済証が出ても、当初の設計通りに建てられていなければ、適法性が判断できないので、(図面は適法でも、違うものを建てたり、図面と違う部分があったり・・)完了検査を行い、当初計画の通りのものができているか確認をします。

工事が完了したら4日以内に完了検査を申請しなければいけないと建築基準法で定められています。この申請に基づいて完了検査が実施され、完了検査に合格すれば 「検査済証」が 交付されます。

検査済証は再交付できるのか

実際に完了検査を受けていない(検査済証がそもそも無い)場合は勿論ですが、例えば、検査済証はあったが紛失してしまった・・・などのケースでも、検査済証の再交付はできないようです。ただし、「台帳記載事項証明書」の発行手続き等をして、検査済証の発効履歴の有無は確認するとことは可能です。管轄の区役所建築課などを訪ね、検査済証や確認済証の発効履歴を確認することができます。

検査済証がない物件は実は珍しくない

1999年以前の建物には検査済証がないことがとても多いです。
築24年以上の建築物の半数以上が検査済証のない物件ということになります。

どんなときに検査済証が必要なのか?

完了検査を経て交付される「検査済証」ですが、 増改築や用途変更の際にも確認済証の有無を必ず問われます。どんなときに検査済証が必要なのか、ケースとその理由を解説していきましょう。

増改築

建築基準法では、ある一定以上の規模の建物を新たに増改築する際には、
再度建築確認を申請して承認してもらう必要があります。

例として・・・

  • 主要構造部(屋根・柱・梁・階段・スラブ)含む全面改築
  • 離れの増築
  • 渡り廊下などで繋がっている増築
  • サンルームや物置の等の設置
  • 床面積を増やす工事(吹抜けに床を作るなど) 等

「増改築」とは、元の建物に部分的に付加させることや、元の建物と同じものを作ることを指しています。もし、元の建物が違法建築で、そのまま増改築をしてしまった場合、増改築後の建物も違法建築になってしまいます。

そうなることを避けるため、元の状態で建物の適法性が証明できていない建物(検査済証がない建物)は、建築確認申請を受け付けてもらえません。

建築基準法では、以下のように書かれています。(参考までに載せておきます)

法第6条1項 建築主は、第一号から第三号までに掲げる建築物を建築しようとする場合 …(中略)… 、これらの建築物の大規模の修繕若しくは大規模の模様替をしようとする場合又は第四号に掲げる建築物を建築しようとする場合においては、当該工事に着手する前に、その計画が建築基準関係規定 …(中略)… に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して建築主事の確認を受け、確認済証の交付を受けなければならない。 …(以下略)

改修・大規模修繕工事

改修・修繕工事は部分や規模にもよりますが、構造に近い部分や割合が大きければ増改築と同じように 再度建築確認を申請して承認してもらう必要があります。その際、元の建物の検査済証の提出を求められます。

例えば・・・

  • 壁、柱、床、はり、屋根・階段等の大規模の修繕(範囲・本数によって必要が無い場合もある)

建築基準法で言うと、 法第六条1項 にも登場した「大規模の修繕」や「大規模の模様替え」という言葉がこれに当たります。

エレベーター等の昇降機設置

エレベーターを設置したい場合も、上記とほぼ同じです。ある一定以上の規模の建物(木造二階建て等の4号建物以外の建物)に新たにエレベーターを設置する際には、確認申請をして承認してもらう必要があります。その際も元の建物の検査済証の提出を求められます。

法第87条の四 政令で指定する昇降機その他の建築設備を第六条第一項第一号から第三号までに掲げる建築物に設ける場合においては、…(中略) (要約すると法第六条1項 及び他にもいろいろ) … の規定を準用する。…(以下略)

検査済証のない建物のエレベーター設置によるガイドライン調査を活用した適正化工事の弊社施行事例です

用途変更

「 用途変更 」とは、文字通り建物の用途を変更することです。

住居ビル→一階を飲食店に(飲食店部分が200㎡を超える場合)、戸建て住宅→保育園(200㎡を超える場合)などがこれに当たります。

用途変更にあたるかは、用途と規模によりますが、おおざっぱに言えば変更後、不特定の人が大勢、頻繁に訪れる予定がある場合です。用途変更の際には、用途変更の確認申請をする必要があります。用途変更の確認申請には元の建物の検査済証を添付する必要があります。

用途変更の考え方は、元の建物が元の用途において適法で、更に新しい用途と現状の建築基準法に適合させることができれば安全が確保できるだろうという考え方です。ということは、元の建物が違法建築ならば、そのまま用途変更をしてしまった場合、変更後の建物も違法建築になってしまいます。 増改築の場合と同じように、元の状態での建物の適法性を証明する必要があるので、検査済証の添付が必須になっています。

検査済証が存在しない物件はどう改修工事すればいいのか

バカ穴

検査済み証のない物件を増改築や用途変更しようとするとなにかと壁に阻まれるということはわかりました。だけれども何もしないのはもったいない。それでは、検査済み証がない物件を活用するにはどうすればいいか、お伝えします。

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まずは検査済証が存在するかどうかを調べましょう。家に保管してあれば一番ですが、ない場合は役所に行って必要事項を伝えれば検査済証を発行した履歴があるか教えてくれます。

新築時に検査済証を取得した建物であれば「台帳記載事項証明書」を取得することで、検査済証が交付された建物、つまり新築時に適法だった建物だということを証明することができます。※検査済証を再取得できるわけではないので注意が必要です。

新築時に検査済証を取得していない建物の場合「台帳記載事項証明書」を取得しても大事な「確認済証番号」「確認済証交付年月日」の欄が空欄か米印などで日付が未記載になっています。その場合 「台帳記載事項証明書」も有効ではありません。*確認済証交付年月日の記載があるかどうかも、ガイドライン調査を活用する場合は大きな違いが出ます。

「12条5項報告」を活用

検査済証が存在していない建物の適法性を証明するための救済措置としてこんな法文があります。

法第12条5項 特定行政庁、建築主事又は建築監視員は、次に掲げる者に対して、建築物の敷地、構造、建築設備若しくは用途、建築材料若しくは建築設備その他の建築物の部分(以下「建築材料等」という。)の受取若しくは引渡しの状況、建築物に関する工事の計画若しくは施工の状況又は建築物の敷地、構造若しくは建築設備に関する調査(以下「建築物に関する調査」という。)の状況に関する報告を求めることができる。 …(以下略)

ここには具体的なことが書いてないのでわかりにくいのですが、大まかに説明すると「ちゃんと調査をして報告をすれば、検査済証(ではないけれど)があることと同等であると証明できる場合がある」という法律です。

「ちゃんと調査を」とふんわり書きましたが、当時は具体的な基準がなく、よくわからないから行政も後込みしてしまい、なかなか「12条5項報告」は活用されてきませんでした。

ガイドライン調査が解決手段の一つに

ガイドライン調査とは

ガイドライン調査

では、ガイドライン調査とは、どういったことを調査するのでしょうか。

ガイドライン調査とはどういったものか、とても複雑で項目も多く、丁寧に説明するととても長くなってしまいますので、この記事では大まかな流れを解説します。もっと詳しく知りたい方は、こちらの動画も参考にください。

(→この章長いので飛ばしたい方は次の章へスキップできます)

事前相談~情報収集

まず、ガイドライン調査の前段階として必要な手順を列挙していきます。

ご依頼を受けたらまず施主様へのヒアリングと簡易調査をします。ここで建物の構造、規模等を確認します。ガイドライン調査をするのであれば当然目的があるはずなので、目的や動機の確認も早い段階で行います。

また、既存図面はあるか、検査済証はあるかなど資料の確認、収集を行います。もし既存図面がない場合は復元図面を作成することになります。現場を測量して建築士が一から作成します。今後の進行をスムーズに行うため管轄の役所及び関係機関への事前相談にいきます。

意匠調査是正工事

1、意匠検査とは、指定確認検査機関が行う調査です。主に目視で確認できる部分を現地調査します。現況の建築物が、竣工当時の建築基準法に適合しているかを調べます。いくつか具体例を挙げると、

敷地に関すること:敷地境界線から建物の各部分がはみ出していないか等

面積について関すること:建ぺい率や容積率が適正か

防火について:必要な面積区画の区画壁の扉が防火戸や特定防火戸になっているか

他にもいろいろと調査します。

2、調査して当時の建築基準法上全くの適法であればいいのですが、そういったことはまずないので、是正すべき箇所を指摘されます。既存不適格か否か。


3、是正すべき箇所の一つ一つに対して対応を検討します。ほとんどの場合工事をして解決する必要があるのでどのように是正していくかを考え、必要であれば図面を作成します。

4,是正工事を行い、報告書として写真付きの資料を検査機関に提出します。

是正工事の内容と量によって工事費用が変わってきます。

*下記は、「ガイドライン調査報告書」の中身の一部抜粋。意匠関連の是正ポイントが、意匠検査の際の撮影写真をベースに、記載されてきます。是正すれば、その旨も報告書として記載されます。

躯体調査

1、躯体調査は指定確認調査機関ではなく、専門の調査会社が調査します。いくつか鉄骨造の場合の具体例を挙げると、

ex. 柱や梁の寸法が既存図面の寸法と違わないかを調べたり、

ex. 溶接不良がないか調べたり、

ex. 鉄筋の本数が不足していないかを調べたり、

ex. コンクリートが劣化していないかを調べたり、

他にもいろいろ調査します。(他にも木造かRCかなど構造によってチェックポイントも様々です)

2、構造体に不備があると強度が不足してしまうのでその箇所を是正するよう指摘されます。

3、是正といっても構造体は一部取り除いて付け足すようなことができないのでほとんどの場合、耐震工事にて是正や劣化による構造不安の解決策とします。耐震工事の計画を立てて図面を作成します。

4、もしも躯体の強度不足が深刻だとその分調査の量も増えますし、大規模な耐震工事が必要になります。

ここで調査費用とは別で解体費用や復旧費用がかかってきます。

5、また、古い物件は躯体回りをアスベストで覆っていることが多く、躯体調査の前にアスベスト撤去工事を行う可能性が高いです。(アスベスト撤去工事は専門の資格を持った業者にしかできないので、これがあるかないかで、費用が大幅に変わってきてしまいます。)

6、躯体調査報告書を作成し、指定確認検査機関に提出します。また、耐震工事を選択する場合は、耐震改修設計報告書も提出します。

ガイドライン調査の総括

1、指定確認検査機関は躯体調査報告書の内容(耐震計画の内容)と合わせてガイドライン調査報告書を作成します。

2、調査の結果とどのような是正が必要か、既存不適格か等を報告されます。(指摘事項として掲載された部分を是正工事した場合は、是正項目から外れます)

3,検査機関からの指摘箇所を是正工事し、写真添付の上ガイドライン調査報告書を発効してもらい、当初目的の工事の確認申請⇒完了検査と進めるようになります。

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検査済証がない場合は施工実績のあるT&D工務店にぜひご相談を

ここまで述べてきたことを飛び込みで普通の工務店さんや建設会社、設計事務所に依頼すると大抵は断られてしまいます(笑)どうしても障害が多く、手続きも複雑で、専門的な知識が必要になってきます。費用対効果の面でも積極的に取り組まない会社も多いと聞きます。

ガイドライン調査報告書を発行出来たら次は目的の工事をすると思います。このタイミングでなら普通の工務店さんでも快く引き受けてくれるかもしれません。ですが、ガイドライン調査の時点でも様々の工事が必要となりますので、このタイミングで新たに工務店と契約するのは費用面でも労力面でも非常にもったいないです。工事を分断分離発注すると、特にこのような工事では重複する工事部分が発生する場合が多いです。

ガイドライン調査の実績がある工務店はまだまだ少ないのが現状です。

ガイドライン調査→設計→施工、全てを一任。
T&D工務店なら、複雑で難解なガイドライン調査から改装工事完了までを一式で依頼できるので安心です。

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まとめ

最初から検査済証を発行していない物件は、ガイドライン調査適正化工事をしてガイドライン調査報告書を取得することで(検査済証の代わりにはなりませんが)、同等の効力を発揮し改修工事を進めることができます。

検査済証がない物件は、単なる紛失が理由であれば、 台帳記載事項証明書を取得することで検査済証と同等の効力を発揮することができます。

(ガイドライン調査を動画で説明→こちら

台帳記載証明書またはガイドライン調査報告書を取得すれば以下のことができるようになります。

  • 増改築
  • 改修・修繕工事
  • エレベーター設置
  • 用途変更

また、検査済証の無い建物でも、改修工事をして、建物の価値を高められれば、工事の費用を工事後の収入で回収できる可能性が高まります。このため、トータルで見ると費用を抑えることになるケースもあります。

既存の建築物は、私たちにとっても社会にとっても役立てていかなければならない大切な資源です。

古くても思い入れのある大事な建物をこれからも活躍させたいと思ったら、ぜひ、ガイドライン調査実績のある私たちT&D工務店にご相談ください。

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