ガイドライン調査とは?
「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合状況調査のためのガイドライン」に基づき、国土交通省へ届出を行った指定確認検査機関等が実施する「法適合状況調査」のことです。
1999年までの完了検査率
1999年までに建てられた建築物に関しては、半数以上も検査済証が交付されていないという現実があります。国土交通省のサイトにも掲載されているデータによると当時の完了検査率は38%であり、令和4年当時の試算で築23年以上、現在(2026年)換算では築27年以上の建物に関しては、高い確率で検査済証がないことになります。

*「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合状況調査のためのガイドライン 」から抜粋
検査済証がない建物で困難となる改修工事
検査済証がない建物では、主に以下のような改修工事を行うことが難しくなります。
- 用途変更
- エレベーターの設置
- 増改築
- 大規模改修や大規模模様替
上記のような改修工事を始めるにあたっては、行政や指定確認検査機関への「建築確認申請」が必要となりますが、その申請手続きの際に検査済証の添付を求められるためです。
また、物件の売買や当該建物に関する工事において、銀行等融資が受けづらくなるという実務上のデメリットもあります。
検査済証がない建物はどうするのか
古い建物を解体して建て替えるという選択肢もあります。しかし、これまでの「スクラップ&ビルド(壊して新しく建てる)」だけでなく今後は既存ストックの活用(既存の建物を活かして再利用する)が強く求められています。SDGsの観点からも、重要性が増していく選択肢だといえます。
そこでどうしても問題になるのが、検査済証の有無です。検査済証がないという理由で用途変更や増改築などの改修工事が進められないことは、既存ストックの有効活用における大きなボトルネックとなっています。
ガイドライン調査が解決手段の一つに
そのような背景もあり2014年(平成26年)に国土交通省から「検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関等を活用した建築基準法適合状況調査のためのガイドライン」(通称:ガイドライン調査)が策定されました。
*以前から、検査済証がない建物に対して法適合調査などを行い、特定行政庁へ報告する「建築基準法第12条第5号に基づく報告(12条5号報告)」という方法はありました。しかし、当時は法に定められているだけで、具体的な調査方法が明確に規定されていたわけではありませんでした。
このガイドライン調査によって、国から指定された民間の「指定確認検査機関」での調査が可能になりました。適法かどうかの厳格な判断があり、調査項目も多岐にわたりますが、事前に相談・確認の上で進めていくことができます。
ガイドライン調査を活用することは、既存ストックの再利用を進める上でも、これまで「検査済証がない」という理由でリフォームや改修工事を断念せざるを得なかった方々にとって、確実な解決への一手になるのではないでしょうか。
次回に続く・・・
下記に検査済証が無い建物についてまとめさせていただいてます。
日々更新していきますので是非参考にしていただけたら幸いです

検査済証がない建物のガイドライン調査を解説。
必要書類・費用予測等などもご紹介します。













