ガイドライン調査を利用した検査済証の無い建物の改修工事vol.6 第2章 建物条件

ガイドライン調査 具体的事例:鉄骨造

第2章からは、具体的に事例を基に、ガイドライン調査の流れや、内容、費用発生のタイミングなどをご案内していければと思います。

ここでは鉄骨造のケースを解説していきます。

建物の構造


下記の建物を事例に解説していきます。

・建物:鉄骨造 築50年弱 地下1階地上6階

・用途:店舗兼住居  

・場所:東京都中央区日本橋人形町

・用途地域:商業 防火地域:防火

鉄骨造の特徴

木造、鉄骨造、RCやSRCと構造体によって、色々と変わってきますが、今回は鉄骨造のケースです。他の構造体と、鉄骨造の場合とで、ガイドライン調査において特徴的に変わってくる部分の一つに、アスベストの問題があります。

ガイドライン調査の内容の一つに、躯体調査というものがあり、具体的なことに関しては、以降のブログで触れさせていただきますが、この調査の時点で、アスベストの撤去が大きく関わってきます。

勿論、比較的新しいビルや建物であれば、アスベストが使用されている可能性は低いかもしれませんが、一定以上築年数のある建物であれば、逆に可能性はかなり高いです。

木造やRCでも使用材等にアスベストが使われている場合もございますが、鉄骨造の場合は、躯体である主要構造部の柱や梁に耐火被覆という火から鉄骨を守るためのものが吹き付けられています。

アスベストにもレベル分けされていまして、この耐火被覆に使われているアスベストが最もレベルが高い部類に分類されてしまうため、他の構造体と違う特徴の一つに(費用の面でも)なっています。

防火地域、階数など建物条件と竣工年により条件が

今までのブログでも掲載させて頂きましたが、建物が建てられた年までに制定されている建築基準法などに影響を受けます。

竣工年の法律、建物の地域、階数や面積等により、法規も変わりますので、専門の建築士に、ガイドライン調査上、どこまで求められる可能性があるのかを確認してもらう必要があります。*実際には指定検査機関や、管轄の特定行政庁の判断になりますので、ここでは可能性と表記させて頂きます。

これは主に、ガイドライン調査の「意匠調査」に該当してくる部分なのですが、こちらも以後のブログで詳しく触れていければと思います。

事例建物の状態

本事例の鉄骨造の建物は、築50年近くの地下1階、地上6階の建物になります。1階は、タバコ屋さんを営まれており、各階10坪前後、6階と地階は他の階よりも狭めになります。

1階のタバコ屋さんがビルのオーナーになり、他フロアも、まだ賃貸等に出してなかった為、改修工事としては取組みやすい状態でした。

旧耐震、エレベーター無、用途は、店舗兼住居。

敷地としては、増築の余裕があるスペースはありません。

エレベーターを付けたいという、ご要望からだったのですが、次回の「工事動機・目的・きっかけ」でご案内させて頂きます。

次回に続く・・・

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