既存の建物にホームエレベーターや業務用エレベーターを後付けする際、建物の条件によって施工費は大きく変動します。特に、建築時の「検査済証」がない建物の場合、一般的な設置費用とは異なる特別な構造調査や、現行法に適合させるための手続き・付帯工事が発生するため、見積もり段階で予算のミスマッチが起きやすい傾向にあります。
本記事では、弊社の施工データに基づき、建物の構造別(木造・鉄骨造・RC造)における「検査済証がない場合のエレベーター設置の総工費相場」と追加費用が発生する具体的な理由について解説します。
検査済証がない場合に発生する追加費用とその理由
原則として、検査済証がない建物には建築確認申請が下りないため、そのままではエレベーターを後付けすることができません。
※ホームエレベーターで木造2階建ての場合など、一部確認申請なしで設置可能な例外もありますが、それ以外の多くの建物ではそのままの状態では設置が認められません。
弊社では「ガイドライン調査(法適合状況調査)」を行い、建物を現行法に適合させるための適正化工事を実施することで、合法的なエレベーター設置を可能にしています。
その際、通常のエレベーター本体代金や一般的な建築工事に加えて、以下の専門業務と付帯工事が必須となるため、総工費が一般的な設置よりも高額になります。
・ガイドライン調査・構造計算・補強設計:建物そのものの安全性を確認した上で、さらにエレベーターの重量に耐えうる安全性を確保するための構造を再計算します。
・意匠図・構造図の復元:建築当時の図面が残っていない場合、現地を実測して図面を書き直す必要があります。
・是正工事(法適合化):建築基準法や関係法令上の不適合箇所(避難動線や防火区画など)を修正する建築工事を行います。
・確認申請手続き:役所や指定確認検査機関との専門的な折衝・申請をすべて代理で行います。
構造・種類別の総工費目安(概算)
業務用(常用)とホームエレベーターは、不特定多数の利用かどうかなど、どのような用途で使用するのかによって明確に区分が異なります。それぞれの総工費の目安は以下の通りです。
◆ホームエレベーター(戸建て・小規模オフィス向け)
機器本体、構造補強、建築工事、確認申請設計および、ガイドライン適正化に伴う大規模な是正工事を含んだ総額の目安です。
・木造の建物:約1,300万円~2,600万円(税込)
・鉄骨造・RC造の建物:約2,400万円~6,400万円(税込)
◆業務用エレベーター(工場・大型ビル・倉庫向け)
荷物用・人荷用などの大型機器および、ガイドライン適正化に伴う大規模な是正工事を含んだ総額の目安です。
・鉄骨造・RC造の建物:約3,600万円~8,600万円(税込)
※上記の金額はあくまで参考値であり、既存建物の法令不適格箇所の多さや、プラン(増築を伴うか、用途変更を伴うかなど)によってこれ以上の費用になる場合もございます。正確な金額は現地調査後の個別見積もりとなります。
エレベーター設置における建築確認申請の重要性
エレベーターを後付け(増設)する際は、建築基準法に基づき、着工前に「建築確認申請」を提出し、工事後に「完了検査」を受けることが法律で義務付けられています。
万が一、これらの正規の手続きやガイドラインに沿った適正化工事を経ずに設置を行った場合、建物自体が「違法建築」の扱いとなってしまうリスクがあります。違法建築とみなされた建物は、将来的な売却や銀行からの融資(リファイナンスなど)が一切受けられなくなるだけでなく、建物の資産価値を大きく損なう原因となります。
弊社では、お客様が将来にわたって安心して建物を維持・運用できるよう、法令遵守の手続きを徹底し、適正化工事のための調査を行う前の段階であっても、大前提として、安全に施工を完了できる全ての費用(総工費)を最初から余裕幅を持たせてご提示しております。
検査済証がない建物のエレベーター設置は、T&D工務店へご相談ください
他のリフォーム会社やエレベーターメーカーに「検査済証がないから施工できない」と断られてしまった場合でも、諦める前に一度T&D工務店へご相談ください。
弊社は、建物の構造補強からガイドライン適正化、エレベーター設置工事までを自社でトータルに管理・施工できる体制を整えております。
専門知識を持ったスタッフが、現地調査から複雑な法令対応、実際の建築工事までトータルでサポートいたします。お見積もり・プラン作成は無料で承りますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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